事業承継と士業連携

2020.03.28

最近、多くの中小企業が後継者不足に悩んでいるという記事をよく目にします。

人手不足の折、なかなか後継者となる人材を獲得するのも困難な状況です。また、仮に後継者候補がみつかったとしても、経営者としての育成には時間を要します。場合によっては、その途上で経営者が亡くなり急遽事業を引き継がなければならなくなった、という事態も想定しなければなりません。

万全の状態で事業を引き継ぐミッションは中長期的な計画が必要な一大プロジェクトと言えます。

社会保険労務士としての視点から考えると、事業承継は事業資源たる人材を如何にスムーズに次の経営者に繋げるかという点と、そこで働く従業員の動揺を最小限に留め、引き続き安心して働ける職場が維持されるように不安を取り除く点に集約されます。

ただし、これらは事業承継の一部にすぎません。

事業承継はそれが経営者が亡くなられた場合の相続が起点となる場合もありますし、ビジネス上の判断としての事業譲渡の場合もあります。相続や贈与など税務的な問題は税理士が第一の相談窓口となります。法人を統廃合したりということであれば司法書士に相談することになりますし、そこに許認可が関連すれば行政書士の出番となります。

ひとつの事象であっても、多くのことを考えて判断しなければなりません。それぞれに事情を説明することは大変ですし、ひとつの判断が他の判断に影響することもあります。だからこそ、他士業を含めたネットワークをもつ信頼できる窓口を持つことは、いざというときにとても頼りになります。

下記のウェブサイトは事業承継を得意とする税理士事務所が開設している相続に関する情報サイトです。情報収集やいざというときの相談窓口としてブックマークされてはいかがでしょうか。

あんしん相続税
https://tax.brushmaker.co.jp/souzokuzei/

私もインタビュー記事を掲載いただきました

第三者承継を支援する若生社労士にインタビュー

 

このようなことは何度も経験することではないですし、予め準備するといってもなかなか難しいことです。だからこそ、日頃からの情報収集や相談窓口の確保が大事なのではないかと思います。